がん幹細胞説
子孫繁栄の根源的細胞と考えられます!
幹細胞(かんさいぼう)という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?

どこか体の一部分を構成する細胞のことではありません。それぞれの細胞の種類ごとに、細胞ファミリーの女王様のような細胞があり、同じ種類の子孫を作っていく。そのような役目を持った細胞が幹細胞です。

幹細胞からできた通常の細胞は、仲間を増やすため一定の分裂を繰り返すとそこで死滅します。ところが、幹細胞は無限に自己をコピーし増やしていく能力(分化能力)を持っています。(年齢を重ねるに従って分化能力が衰えるらしい・・・ですが) 

実はこの性質はがん細胞に似ています。東京大学大学院医学系研究科によれば、がんにも幹細胞の存在が確認されているものがあるそうです。正常な幹細胞やその子孫細胞で未分化(分化度が低い)なものが何らかの原因で悪性化して、がん幹細胞に変身するという仮説があります。やはり、遺伝子の異常などが原因のようです。

幹細胞は人体にとって重要な細胞であるため、通常の細胞と比べると細胞を守る能力が高いようです。そのため一般のがん治療にも強く、効果が出にくいと考えられています。有害物質が侵入してくるとポンプのようにくみ出す機能が働くので、抗がん剤の攻撃を弱めてしまいます。放射線に対する抵抗力も高いものがあります。また、普段は精力的に活動せず眠っているようなので、分裂速度が遅く細胞分裂の活発な部位に効く抗がん剤から逃れることができます。