二段階発がん説
病気としての「がん」になるには、
“きっかけと”と“促進”があります!
がんになるまでには二つの段階があるといわれています。
 
1.イニシエーション(細胞の遺伝子が傷つき、ガンのきっかけができる)
イニシエーター(初発因子)によって、細胞の遺伝子が傷つき、がんのきっかけとなる。ただし、まだこの段階では「眠ったままのがん細胞」状態である。イニシエーターとしては、化学物質、放射線、紫外線、ウイルス、タバコなど。
 
2.プロモーションと免疫力の低下(きっかけからがん化が進む)
イニシエーションの状態の細胞を刺激し増殖させて、がん(悪性腫瘍)にする。プロモーションに関与するものをプロモーター(促進因子)と呼ぶ。プロモーターは、食生活(35%)、タバコ(30%)、慢性感染症やウイルス(10%)という研究結果がある。また、本人の免疫力が低下することも、がんを大きくする。食事、タバコだけでなく、過労、睡眠不足、ストレス、心の持ち方などが影響する。
 
第一段階のイニシエーション(細胞の遺伝子が傷つき、ガンのきっかけができる)ことを、完全に防ぐことはできません。生きている限り、毎日自然発生しています。
 
ただし人体は、遺伝子の傷を自分で修復する能力も持っています。細胞分裂のときに起こるコピーミス(突然変異=元の細胞とちがうものができてしまう)の回数は、人間の一生では10億〜100億回起こる計算になるそうです。(黒木登志夫他著 「癌ー患者になった5人の医師たち」より) 

このコピーミスの回数からすると、がんの発生の頻度は少ないと言えます。それほど人間にはすばらしい治癒能力、治癒システムが備わっているのです。
 
第二段階のプロモーション(病気としてのがんに進む)は、私たちの生活習慣との関係が大きいです。食生活、仕事などのライフスタイル、心の状態などです。つまり、がんのきっかけが発生する第一段階を完璧に防ぐことはできないが、第二段階のがんが大きくなることを防ぐ手だてはあるということです。嗜好品や食生活の改善でプロモーターとの接触を避ける、仕事の仕方、睡眠、運動、心の持ち方などで免疫力を落とさない、あるいは活性化させることで、がんに対抗できるのです。